ご当地グルメ「ひた焼きそば」の再生

メディアからの取材要請も大幅に増えた

旅行情報誌「じゃらん九州発」でご当地グルメとして「日田焼きそば」が取り上げられ、観光客が日田焼きそばをご当地グルメとして認知し始めた。これを機に市内の13店舗が「やきそば・ラーメンで日田を元気にする研究会」を設立。ご当地グルメとして確実な地位を構築すべく、広報PRや各種イベントへの参画などを企画し、研究会をサポート。店舗での売り上げが徐々ににアップしてきており、メディアからの取材要請も大幅に増えてきた。

徹底的なヒアリング

じゃらん九州発の読者評価やスタンプラリー企画に参画した顧客評価などから、日田焼きそばのプロモーションポイントを「麺のパリパリ感とモヤシのシャキシャキ感」と設定。また、「ラーメン店で焼きそばが大人気」ということもプロモーションポイントに加えた。観光協会へのメディア取材の際、必ず「日田焼きそば」を売り込むように徹底、日田のご当地グルメ=「焼きそば」のイメージ訴求に成功した。

  • じゃらん九州発の記事
  • 通称:焼きそば研究会の皆さん
  • ご当地グルメ「日田焼きそば」

バリュー・クリエイター佐藤の視点 ご当地グルメは第一に地元住民に愛されていることが重要。第二に差別化可能なプロモーションポイントが必要。プロモーションポイントの発見に関しては、地元以外の方の意見に耳を傾けることが大切。地元では「当たり前」と思われていることが、地元以外の方にとっては「新たな発見」ということがあり、以外に気がついていないことがよくある。

ノウハウをフルに活かしプランニング

メディア露出が増え、一定の認知が高まった段階で、都市部におけるイベントを企画し、実演型セールスプロモーション戦略を展開した。福岡市では商業施設で有名なマリノア、野球場のヤフードームなどで実演を実施。東京都立川市の伊勢丹立川店で行われた「大九州展」に参加。これらのイベント参加により、更なるメディア取材の機会を得た。また、TV東京のアドマチック天国での生出演のタイミングを活かし、先進地研究のため静岡県富士宮市の視察を企画。

  • ヤフードームでのイベントの様子
  • 伊勢丹立川店でのイベントの様子
  • 富士宮焼きそばを視察

バリュー・クリエイター佐藤の視点 セールスプロモーション戦略において、メディアの使い方は重要。今回は、メディアの注目を引くため、大都市圏における「実演」を積極的に展開させた。この手法は大きな労力を伴うが、一方でメディア注目度は高く、取り上げられた時の効果は大きい。実施する場合は、一定期間内にできるだけ多く実施することがポイント。

120%の力で実行→検証→リプラン

地元の秋のイベントを盛り上げるため10店舗が協力し「焼きそばフェスタ」を開催。2日半で約13,000杯を売り上げるという記録を達成。これは売り上げに換算すると、通常営業時の約3倍に匹敵するとのこと。昨年までイベント期間中は昼間のお客が少なかったが、今回は焼きそば目当てに県外からも多くの観光客も訪れ、昼夜問わず大盛況であった。この企画の翌日、NHKの生主演があるなど、注目度が更にアップした。

  • 焼きそばフェスタの広告
  • 昼間の会場の様子
  • 夜間の会場の様子

バリュー・クリエイター佐藤の視点 ご当地グルメは地元で食されてこそ価値を産むもの。一定の認知が高まった段階で、地元での大々的なイベントなどにより一気に外からの集客を仕掛けることが大切。この仕掛けが成功すれば、ご当地グルメとしての基礎が確立する。一方でこの仕掛けに関してはセールスプロモーション費用を用意しておく必要がある。

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